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株主総会
2016/09/12

「今年はちょっと心配…」株主総会を安全に進めるための準備とは?

    2度の商法改正をへて、いまや総会屋は絶滅したともいわれていますが、業績が悪かったり不祥事が発覚した後などでは株主総会が荒れる恐れがあります。

    「今年は心配だ…」と事前に予測が立つ場合、取れる対策にはどんなものがあるでしょうか?

    今回は、株主総会を安全に進めるためにできる対策をまとめました。

     

     

    【もくじ】

    ・【事前確認】総会屋らしき人物はいないか?

    ・【設営・レイアウト】株主席と役員席との距離を十分に取る

    ・【リハーサル】株主が議長の指示に従わない場合は…?

    ・【警備】警備員や警察官の配備

    ・【心構え】不当な要求には一切応じないで敢然と株主総会に臨む

     

     

    【事前確認】総会屋らしき人物はいないか?

    まずは、総会屋と思われる人物が株主総会へ出席するかどうかを把握しておくべきです。
    株主名簿の中に、過去に総会屋として摘発された人物がいないかどうかを調べます。

    総会屋はわずかな株数のみを保有して株主としての権利行使を濫用してくるので、保有数の少ない株主を重点的にチェックします。

    株主総会当日は受付と連携し、チェックした人物が出席しているかどうかも確認します。

     

     

    【設営・レイアウト】株主席と役員席との距離を十分に取る

    株主総会の会場設営では、当日、最前列に座って議長不信任を叫んだり罵声を浴びせたりしながら役員席へ突進してくる株主が出るなど、万が一のことを考えて、役員席と株主席の間に十分な距離を置いたレイアウトで座席を配置します。

    状況に応じて、バリゲードなどの設置も検討してください。

    また、備品についても、当日、総会屋などにマイクを奪われたり独占できないよう、ワイヤレスマイクではなくスタンドマイクを使用することもポイントです。

     

     

    【リハーサル】株主が議長の指示に従わない場合は…?

    株主総会では多くの場合、代表取締役社長が議長役を担います。
    議長には、会社法で①秩序維持権、②議事整理権、③退場命令権が認められています。

    株主側に不規則発言や離席など、株主総会の進行を妨害するような行為があれば、説得や警告を試み、それに従わない場合は発言禁止・着席命令を行使することができます。 それでも妨害行為がおさまらない場合は、退場命令を発することができます。

    株主総会当日、実際に退場命令まで発する必要が出てくることを想定してシナリオを準備し、十分なリハーサルを行ってください。

     

     

    【警備】警備員や警察官の配備

    当日は、激高して暴れ出した株主などへの対応のため、警備員や警察官の配備が必要になります。 注意したい点は、警察官に来てもらう場合でも警備員の配置が必要であるということです。

    理由は、警察官が株主を直接取り押さえたり退場命令を出すには、相当な犯罪行為が認められなければならないため。退場を命じられた株主への初期対応は、警備員や社員など、企業側で行う必要があることを認識しておいてください。

    メイン会場だけでなく、役員の控室などへの警備員の配置も忘れずに行いましょう。たとえば、開会前に議長を会場入りさせないことで株主総会を妨害するケースなども考えられます。

     

     

    【心構え】不当な要求には一切応じないで敢然と株主総会に臨む

    最後になりましたが、総会屋など特殊株主からの不当な要求には絶対に応じないという毅然とした態度が一番大切です。

    総会屋からの接触に応じて株主総会を乗り切ろうという安易な発想を持つことなく、コンプライアンスを貫く覚悟をもって敢然と株主総会に臨んでください。

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